医者だけに頼らない 1/2  

私が手術損傷で顔面神経麻痺になったのは8年以上前です。
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事前に、手術をすれば命は助かるけれど顔面麻痺が出る、と医師から聞いてもいました。

麻痺が出ても半年かそこらで神経は8割がた修復される、という話で、半年かかっても8割も治るのならどうってことはない、とたかをくくっていました。

実際医師も、いかにも大したことではない、といったニュアンスでしたし。

けれど、実際は、これが大したことだったんですね。

たしかに神経は「ほとんど修復された」かもしれませんが、亜急性顔面麻痺はその後何年も続くことに・・・

8割の8という数字をどういう理由でおっしゃったのか、その医師はもうその大学病院にはいないから今となってはわかりませんが、素人の私の耳には、ほとんど治るんだし、と聞こえたのです。

けれど、片側の顔面神経の2割が麻痺しているということが、どういうことなのかというと・・・、

笑うと顔が醜く歪むし、口は濯げないし、食事をする時も口を拭うものがないととても人前では食べられません。

笑顔になるのが怖くなるし、歯磨きなど口腔ケアはいい加減になるし、会食や談笑するのも嫌になります。

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だんだん引きこもりがちになり、それこそQOL(生活の質)はぐーんと落ちました。

私の場合居仕事なのでまだ平気でしたが、こんな状態になれば接客業や受付など人と接する仕事をしている人は、とてもじゃないが職場には出られません。

なんとか人前で普通に振る舞ったしても、ただでさえ緊張していろいろなところに力が入り過ぎていますから、後になると心身ともにくたくたになります。

そこを無理して動いたりすると、体力が消耗して免疫が低下するのか、当時の私は風邪ばかりひいていました。

それでも身体の他の部分は健康ですから、周囲からはもっと動いたほうが治りも早い、みたいなことを言われるわけです。そんなふうに言う医師さえいました。

私の場合、特に酷い亜急性麻痺の時期は3年ほど続きました。

長期間顔面麻痺でいると、QOLの低下だけではなく、麻痺の二次災害のように、目、口、喉、など首から上の機関にいろいろ不具合が出て来ます。

この二次災害をもぐら叩きのように、1つ叩き、次が出て来たらまた叩き、しながら暮らさざるをえませんでした。
(詳細→毎日のケア

二次災害の出る場所や程度、出方は人によって様々です。

ほんとうに大変なのは、まったく動かなかった時期ではなく、いくらか動くようになってから、この二次災害が出始めてからで、とても長期間に及ぶこともあります。

身体的な苦痛はもとより、精神的な苦痛が大きいのが顔面麻痺という症状です。

そしてほんとうにこの苦痛はなった人にしかわかりません。

医師や治療師に縋っても、この精神的な苦痛ばかりは自分で乗り越えるしかありません。

次回は、こういうやっかいな顔面神経麻痺に対し、当時私がかかっていた大学病院の取り組みはどうなっていたか、ということについて書いてみます。
医者だけに頼らない 2/2

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