陳旧性の麻痺が残り、これ以上待っても神経は元どうりには戻らないということがわかった時、2つの選択肢があります。
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この事実を受け入れて工夫しながらそのまま陳旧性麻痺を受け入れていくのか、それとも、なんらかの処置をして少しでも状態をよくするか、です。
このチョイスは麻痺の重度、年齢、職業、男女によってかなりかわってくると思います。
とくに若い女性の場合、自分の相貌はやはり精神生活やQOLに大きく影響します。
そして、なんとか手を加えて少しでもよくしたい、という後者を選んだ場合、苦痛を柔らげるために鍼などの治療院に通ったり、外科的手術を受けることになります。
陳旧期に対象となる手術は、ほとんどが神経を繋ぐ動的手術ではなく静的手術で、形成外科では主に重度の麻痺に対して行われます。
この、静的手術について少し触れたいと思います。
静的手術とは「動くようにする」のが目的ではなく、外見を左右対象に近づけたり、動かないまでも、固定したりプラグを入れるなどして機能的な支障をなるべく少なくするための手術です。
主に形成外科の分野ですが、涙の分泌が少なくなっている場合は眼科、共同運動を止めるボトックス注射などは皮膚科でもうってもらえます。
いずれにしても手を入れる場所や施術によって科は異なります。
また最近の医学の発達はめざましく、微調整的な手術は、各科で日々新しいやり方が出て来ているのも事実です。
眼瞼下垂の手術、プラグを挿入して目の乾きを押さえる手術、ボトックス注射、リフティング、などがありますが、詳細についてはここではひかえます。
どちらにしてもなんらかのリスクはありますし、手術したからといって意に添う結果が出る、という保証はありません。
また、ボトックス注射のように数ヶ月しか効き目がないため、数ヶ月毎に繰り返しおこなわなければならない施術もあります。
静的再建手術を受けるかどうか 2/2 へ続く →
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